Parce que c'est comme ça

欧州大学院生。最終目標はバカンスのある人生。パスクセコムサ。

キャリアってそんなにえらいのだろうか

あいもかわらず職と人生について考えている。幸か不幸か時間は腐るほどあるので。

 

キャリアを考えろとよく言われる。別に異論はない、正しいと思う。奨学金や院の応募に将来のキャリアプランを書けと言われたりもする。できる人はやればいいと思う。

だけど、人生何十年、そんなに緻密に計画を立てないといけないんだろうか。1か月先、1年先にやりたいことなら答えられる。だけど、5年先に自分がどんな人間になっているか、なにをしたいと思っているかなんて、分からない。分かるふりをして何十年を描いてみせるのって、作り話がうまいかどうかなんじゃないの。いやもちろん子どもの頃からたとえば医者になりたいと思い続けて念願叶って、みたいな人もいるのだろうと思う。すごいと思う。だけどそれを当たり前、スタンダードに設定されるのって辛くない?

 

私がもっと嫌なのは、それで優劣をつけられているような気がすること。給与や待遇が違いすぎること。

経験を積まなければできない仕事はあると思う。個々の能力の違いもある。だけど、キャリアを積むってたいへんなことだ。いろんな事情があって仕事に100%力を注げないことなんて誰にでも起こりうる。たまたまラッキーで働き続けてこれた人は、そうでない人より偉いのか?高い給料を得られて当たり前なのか?

誰にでもできる仕事だって、誰かがやってくれなければ社会は成り立たない。どれだけ社長が天才で革新的なアイデアを生み出せたとしたって、それだけでお金は回らない。スティーブジョブスだって、iPhoneを製造してくれる工場の人、お店で販売してくれる人がいなければなにもできない。

 

もっといえば、社会を成り立たせているかどうかで人を測るのも危険だ。

 

そうはいっても私だってお金が欲しいので、持てるものは利用して今の構造に乗っかって好待遇の職を目指す。清貧に身を置いたりはしない。だけど、そこに安住して他人のことなんて知りませんとはなりたくないと思う。