5年以上経っても諦めない(高校の成績証明書)
こんばんははなぶさです。100点へ向けたファイナルTOEFLがいよいよ今週末に迫ってきました。なんか100点以上取れる気しかしてないのでこのまま強気でいきます。
さて、来年からの大学院留学を目指している方々におかれましてはそろそろ出願準備も佳境に差し掛かってきたところかと思います。私も先ほどようやく必要な書類の手配・下書きをほぼ済ませました。本当にようやく。あとは人に読んでもらったり校正してもらったりして微調整していきます。
本日はその中で一時お先真っ暗になって困った高校の成績証明書について、もしかしたら誰かの役に立てるかもしれないので書いておきます。
- 高校に発行を頼んでみたら断られた
- なぜ発行できないのか
- 機械的に5年経過=発行不可ではない
- 交渉のポイント(私見)
- とりあえず門前払いを回避したら、記録探しを依頼しよう
- 記録が残っていなかったら
- 記録が残っていたら
- そもそも論2つ
高校に発行を頼んでみたら断られた
海外の大学、大学院の出願に高校の成績証明書が必要になる場合、マレーシアなどでたまにあると思います。しかしこれが曲者で、卒業から5年以上経ってしまうと、高校から発行を断られてしまうことが多いそうなんです。
かく言う私も、発行してもらえないかもしれないなんて全く思いもよらずに高校に連絡し、「申し訳ないですが、発行できません。」と言われてしまいました。結構本気で頭が真っ白になった。それからネットで調べても、ガチで発行してもらえなくて出願を諦めた人のブログなんかもあったり。おそろしや。
なぜ発行できないのか
できませんと言われてハイ分かりましたと簡単に諦められるものではないので、なんでそんなことになっているのか調べてみました。根拠条文は学校教育法施行規則第28条。
第二十八条 学校において備えなければならない表簿は、概ね次のとおりとする。四 指導要録、その写し及び抄本並びに出席簿及び健康診断に関する表簿○2 前項の表簿(第二十四条第二項の抄本又は写しを除く。)は、別に定めるもののほか、五年間保存しなければならない。ただし、指導要録及びその写しのうち入学、卒業等の学籍に関する記録については、その保存期間は、二十年間とする。
※関係ないところは省略しています。
成績証明書はこの「指導要録」をもとに作られるのですが、その書類の成績に関係する部分の保存義務が5年間なんですね。なので、5年を過ぎたらプライバシーの関係等で破棄することが望ましいとされていたりして、もう記録がないから発行できませんよというわけです。
機械的に5年経過=発行不可ではない
そう、記録がないから発行できません、ということにすぎないのです。だから、何かの理由で5年を過ぎても学校側に記録が残っている場合などは発行できますし、してもらっても法令違反にはなりません。私もうなんとかしなきゃと思って文部科学省まで問い合わせたのですが(笑)、国としても、発行してはいけないとまでは言っていないと。そして、実際に5年を過ぎてから証明書を発行してもらわなくてはいけなくなる人がいること、各高校や教育委員会の判断でなんらかの措置を講じてあげたケースも実際にあることは把握しているそうです。
交渉のポイント(私見)
高校の担当者は上記の内容までは把握しておらず、単に5年過ぎたら発行できないとだけ考えていることもあると思います。こちとら留学できるかどうかで今後の人生変わってくるんですから、担当者はイレギュラーで嫌がるかもしれないけど、一度発行できませんと言われても粘ることをおすすめします。その際訴えるポイントは、
・条文は発行を禁止するものではないこと。
・実際に便宜を図ってあげたケースがあること。
の2点だと思います。役人は法令と前例で倒しましょう。笑
なお、2点目については「~って書いてあるブログがありました!」ではちょっと説得力に欠けるので、「~って聞いたんで教育委員会(か文科省)に確認してみてください」とやるのがいいかなと思います。
また、1点目についてはちょっと諸刃の剣になることもあって…。県の文書管理規則で「保存期間を過ぎた書類は速やかに破棄しなければならない」というような規定がある場合、高校がまだ捨てていなくてもちょっと証明書を出しにくくなってしまうかもしれませんね。高校を管轄する役所の規則を調べてみてください。(私立の場合だとまた違うかもしれません)
とりあえず門前払いを回避したら、記録探しを依頼しよう
ここまでがんばって、相手がじゃあまあ話は聞いてあげましょうという態度になってくれたら、学校が記録を保存していないか探してもらいましょう。知っている先生がまだ残っているなら連絡を取るのがいいと思います。また、自分でも通知簿を保管していないか探してみてください。
記録が残っていなかったら
学校側にも自分の手元にもデータがない場合、これは残念ながら復元ができないのでどうしようもないですね…。代わりに発行してもらえる「発行できないことの証明」「単位取得証明」で代替できないか、出願する大学院に問い合わせるしかないです。
記録が残っていたら
この場合、高校の先生や教育委員会の判断次第でなんらかの書類(正式なものは難しくても、それに代わるなにか)を出してもらえる可能性があります。学校側に残っていればそのほうがいいですが、自分の手元だけにある場合でも望みはまだ繋がっています。自分がこれまでいかに留学に向けて準備してきたか、なぜその大学(院)に行きたいのかを切々と訴えるなどして、頼み込みましょう。
そもそも論2つ
っていうか保存義務5年っていうのがそもそも短すぎだと私は思うんですよ。世の中高校出てからしばらくして大学入る人だっているでしょう?そのとき高校でがんばっていい成績取っていてもアピールできないなんて悲しすぎます。平成6年頃までは20年保存だったそうなので、ぜひとも戻していただきたい。文部科学省様。
もう1つは、5年以内なら何の問題もなく発行してもらえますから、たとえ留学するつもりが露ほどなかったとしても、とりあえず発行しといてもらうというのも有効だとは思います。人生いつ何があるか分かりませんからね。
はい、というわけで、誰かのお役に立てれば幸いでございます。