Parce que c'est comme ça

欧州大学院生。最終目標はバカンスのある人生。パスクセコムサ。

結婚・妊娠を仕事に合わせるという発想のおぞましさ

逆だろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

結論は以上ですが、さすがにもうちょっとつらつら述べさせてください。

 

生きるために働くのであって、働くために生きているのではない

働くために生きてる人もいるかもしれません。それは一つの生き方でしょう。でもね、そうじゃない人もいるんです。そういう人たちにとっては働いていない時間をきちんと確保して、自分や大事な人のために使うことが決定的に大切なんです。憲法に保障されている幸福追求権を行使する権利は万人にあります。歴史的に見て、使用者(資本家)はいとも簡単に労働者を搾取する構造を生んできました。その反省をもとに、労働基準法は「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。」と最初に掲げたのではないですか。結婚という制度の問題点はひとまず置いておきますが、愛する人と家庭を作り子をもうけることは、最優先で保障されるべき「人たるに値する生活」の一つの本質ではないのですか。*1

確かに人事をまわすうえで妊娠や育児による休業は懸案事項の一つではあるでしょう。今まではそんなこと考えなくてよかったのに、と思うかもしれません。でも、今までが間違っていたのです。そんなことも配慮できない会社は、人間を雇う資格がありません。繰り返しますが、「人たるに値する生活を営む」権利が私たちにはあるのですから。

 

上司や人事が結婚や妊娠の時期に言及するのがひたすらおぞましい

これ、説明しなきゃおじさんたち*2には分からないですか??平成も終わろうとしている今日にそんな話がごろごろ転がっているのが恐ろしくて仕方ないのですが。

いつ結婚しようといつ子どもをつくろうと、そんなのは個人の自由です。それぞれに事情があり、他人がたやすく口をはさんでいいようなものではありません。したくてもできない事情を抱えている人にとっては、出されるだけでも深く傷つく話題かもしれません。なのになぜ、単に職場が一緒というだけの他人が、軽々しく触れていいと思うのですか?「結婚しないの?」というだけでも不愉快なのに、「入社後〇年経つまでは結婚しないほうがいい」「今のポストは忙しくて子ども作れないね」って、なんでそんなこと言う権利が自分にあると思えるんですか?????ないよ!!!!!!!!!!!!

 

本気で少子化や男女格差をなんとかしようという気があるの?ないんですよね?

出産・子育てって命がけですよね。本当にたいへんなことですよね。どれだけ気を付けたって出産時に母体と子どもの命は危険にさらされるし、一瞬目を離したすきに子どもが死んでしまうかもしれない。子どもを増やしたいというのなら、妊娠前後の母親を最大限大事にして、生まれた子どもはたくさんの大人の目で守って、それでも収入やキャリアで不利益を被ることがないようにするしかないんじゃないですか。社会全体が最も配慮するべき事項として制度設計をしなくちゃいけないんじゃないですか。なのに仕事になるべく支障がないように妊娠しなさいって、妊娠するリスクがあるから既婚女性を重要ポストに置くのは嫌だって、馬鹿なの????馬鹿なんだよね?????????

 

なんだろうこのおぞましいとしか言いようがない現実は。

みんなもっと自分の尊厳や意思を大事にしようよ。

*1:もちろんそうでなければ人たるに値する生活ではないということでは決してありません。

*2:もちろんそういう配慮のないことを言うのが100%中高年男性とは言いません。けれどもどうか、管理職や重要なポストはだいたい男性が占めていること、若い女性の実感として圧倒的に中高年男性に傷つけられることが多いことを、どうか分かってほしい。